こんな症状でお悩みの方
てんかん
てんかんとは、突然意識を失うなどの「てんかん発作」を繰り返す慢性の脳の病気であり、乳幼児から高齢者まで発病する年齢層が広く、患者数は約1000人に5人から8人と言われています。
脳の神経細胞が異常な電気活動を起こすために発作が生じるのですが、脳のどの範囲で起こるかで様々な症状を呈します。例えば脳の一部で起こる発作の場合、視覚に関する部位では光がチカチカ見える、手の運動に関する部位では手がピクピク動く、脳全体に広がる場合では意識を失い動作が止まる、全身を痙攣させる、突然脱力しバタンと倒れる、といった具合です。
またてんかんは、原因不明な「特発性てんかん」と、頭部の外傷、脳卒中、脳腫瘍など原因が明らかな「症候性てんかん」に分けられ、発症年齢や経過に違いが見られます。 診断には発作症状などの病歴の聴取と脳波やMRI検査などの情報から総合的に判断されます。
通常、発作は一過性で元の状態に回復しますが、社会生活上のハンディキャップとなる場合もあり、まれに全身性の痙攣が短時間に何度も起こると生命予後に危険が生じます。
治療は適切な抗てんかん薬を服用し、てんかん発作を予防することです。大部分の患者さんでは薬物療法のみで通常の社会生活が送れますが、十分に発作が抑制されない場合には、複数の抗てんかん薬の服用や外科的治療をなされる場合もあります。