こんな症状でお悩みの方
知的障害
知的障害とは、読み書き・計算・金銭の管理など知的能力に障害があり、このため日常生活を営むことに制約を伴う状態を意味します。
障害の有無の判断には、知能テストで知能指数が70未満かどうかが目安とされ、その度合いについては知能指数(IQ)=精神年齢(発達年齢)÷生活年齢(実年齢)×100の式で算出された比率(IQ)により重症度が分類されます。
具体的には、軽度(IQ 50~69)、中等度(IQ 35~49)、重度(IQ 20~35)、最重度(IQ 19%以下)に分類されます。
現在わが国の児童において、IQ 70未満を示す知的障害は0.8%という報告があります(鷲見 2011)。 知的障害の約半数は原因が不明であり、残りは染色体異常などの先天性疾患、妊娠出産期の酸素・栄養不足や感染症、乳幼児期の高熱、虐待を始めとする養育環境の不備、などが原因とされています。
知的障害には自閉症などを含む発達障害や精神疾患を合併する例が少なくありません。
自傷、興奮、攻撃性、気分の易変性、幻覚妄想、不眠、こだわりといった問題が著しい場合には、生活環境の調整やストレスの緩和とならんで薬物治療が行われることがあります。
知的障害を認定されると、療育手帳や障害年金などの優遇制度を受けられる場合があり、知的能力に合わせた教育や就労の支援が重要となってきます。